燻蒸くんじょうについて

燻蒸くんじょうという言葉は一般の方々はあまり耳にしない言葉だと思います。これは、特に農産物などを輸入した際、日本にいない虫を上陸させないために、入管後、倉庫ごと薬品の煙を焚いて、虫を死滅させることを言います。要するに、業務用の超強力なバルサンを直接食品に対してかけるようなものです。通常、輸入業者が特に何の処置もとらなければ、自動的に燻蒸されてしまうそうです。

燻蒸された食品は、当然のことながら表面に化学薬品が付着してしまいます。そうすると、せっかく無農薬有機栽培で作った作物でも、日本に上陸したとたん、農薬漬けになってしまう訳です。昨今、JAS無農薬有機栽培規格を取得している作物が多く輸入されておりますが、そのような作物を燻蒸してしまうと、その瞬間JAS規格は失効してしまいます。その為に、燻蒸したくない作物に対して、輸入業者はあらかじめ燻蒸しないための手続きをとります。燻蒸していない作物に関しては、頻繁に抜き打ち検査が行われ、その際に一匹でも虫が発見されると、無条件で燻蒸されてしまいます。つまり、無燻蒸の作物は、現地で荷詰めする段階からかなり慎重に梱包しなければならないのです。

特にコーヒーに関しては、豆の中に穴をあけて虫が潜んでいる可能性もありますので、豆の中にまで薬が浸透するように燻蒸処理されてしまいます。

当店で取り扱っているコーヒー豆は、全て、無燻蒸です。無燻蒸のコーヒー豆は、どうも、全量調査されるらしくて、生豆を仕入れるとその麻袋には必ずと言って良い程、検査の際に明けられたと思われる穴があいています。穴から生豆がこぼれてくるので、厄介なんですが、この穴こそ、無燻蒸の証なのかもしれません。

当店のコーヒーの中には、未だ、完全に無農薬有機栽培に移行しきっていない豆もありますが、全てのコーヒー豆が無燻蒸で輸入されております。当店は焙煎業者としての、無農薬有機栽培の記述は認められておりませんが(焙煎業者としてのJAS無農薬有機栽培認証を得るためには、多大な資本を投入して設備を整えなければなりません。個人事業主にはとても無理な話です。)、どうぞ安心してお召し上がり下さい(栽培の段階で使用した農薬は、直接豆に付着する事はありませんので、農薬が検出されても極微量であり、また、焙煎によって残留農薬はその殆どが消失してしまいます)。

文責:珈琲工房ラパン・ヴェール はらだようへい

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